グローバルビジネスナレッジ

knowledge_title_pc

引取条件(EXW)取引のVATリスク——デンマークの引取販売事例に学ぶ証憑管理の急所

2026年09月15日配信

デンマークの卸売企業が、ポーランドとハンガリーの買主にSSDやヘッドホンを「引取渡し(EXW型)」で販売しました。買主が自らトラックで引き取りに来る、EU域内のB2B取引ではごく一般的な形です。請求書はEU域内取引のルールどおりVATゼロで発行されていました。

ところがこの企業には、後日デンマークの国税審判所(Landsskatteretten)から約DKK350万(概算で日本円7,000万円超)のVAT追徴が確定しました。売買自体が架空だったからではありません。「買主が商品を引き取ったこと」は証明できても、「その商品がデンマークから実際に運び出されたこと」を証明できなかったからです。引き取りに来たトラックを撮った写真には、ポーランド・ハンガリーのナンバーではなく、デンマークのナンバープレートが写っていました(1台を除いて)。この記事では、この事例をもとに、EXW型のEU域内取引に潜むVATリスクと、日系メーカー・商社が実務で押さえるべきポイントを解説します。

このコンテンツは会員専用です